シトリン欠損症とは
シトリン欠損症は、SLC25A13遺伝子異常による先天代謝異常症であり、成人発症Ⅱ型シトルリン血症(CTLN2)とシトリン欠損による新生児肝内胆汁うっ滞(NICCD) に分類されます。ここでは新生児肝内胆汁うっ滞(NICCD)について述べます。
シトリン欠損症は、乳幼児期に発症すると、閉塞性黄疸・淡黄色便または灰白色便・体重増加不良など、胆道閉鎖症と非常によく似た症状が見られます。そのため、胆道閉鎖症との区別(鑑別)が大事です。血液検査だけでは、胆道閉鎖症とシトリン欠損症の区別はできません。シトリン欠損症の場合、肝生検で脂肪肝の有無を調べたり、遺伝子検査などをする必要があります。
シトリン欠損症は軽症の場合は、特殊ミルクなどの食事療法、薬の服用や脂溶性ビタミンの補充などで経過観察するお子さんもおられますが、稀に肝移植するお子さんもおられます。
【参考】乳児黄疸ネット:シトリン欠損症(NICCD)