アラジール症候群とは?
アラジール症候群は、10万人に1人の割合で起こる常染色体優性遺伝疾患で、染色体20p12、又は1p13-p11の変異(欠損)が原因だといわれています。遺伝子疾患のため 両親や祖父母から受け継ぐ場合もありますが、突然変異でも起こります。
主な症状は 肝機能・形態学的異常、心血管系異常、骨格系の異常、眼科的異常、特異な顔貌で、5つの症状のうち1つでもあてはまれば診断されます。その他に腎臓疾患、成長遅延・障害、発達遅延・障害、知能・知的障害を伴うこともあります。 患者数が少ないため、患者を診たことがない医師や病気を知らない医師も多く、また症状や程度には個人差があり、診断されるまでに長時間かかったり、誤診や間違った治療をされることもあります。
治療法は、肝移植、カテーテル、投薬、食事療法、運動制限など個々に対応しなければなりません。肝臓移植の際は、ドナーの遺伝子検査が必要になる場合があります。また、心臓や腎臓など他にも疾患があるため、肝臓移植を受けたくても、他の疾患の程度によって肝臓移植を受けれないことがあります。
平成17年4月から小児慢性特定疾患の対象となり、少しづつ世間でも認められるようになってきました。平成27年3月から指定難病にも追加されました。
【参考】乳児黄疸ネット:Alagille症候群(AGS)