こちらでは、肝臓移植についてのお役立ち情報を記載しております。
患者の治療は主治医とよくご相談ください。
自立支援医療(育成医療)について
自立支援医療(育成医療)について
自立支援医療とは、葛西手術や移植手術など、手術等の治療に対する国の自立支援医療費の助成です。
育成医療は、児童福祉法第4条第2項に規定する障害児(障害に係る医療を行わないときは将来障害を残すと認められる疾患がある児童を含む。)で、その身体障害を除去、軽減する手術等の治療によって確実に効果が期待できる者に対して提供される、生活の能力を得るために必要な自立支援医療費の支給を行うものです。
胆道閉鎖症の葛西手術や肝移植手術も、育成医療の助成対象です。申請の方法については、各自治体の役所・役場にお問い合わせください。
【参考】厚生労働省:自立支援医療(育成医療)の概要
障害者手帳について
障害者手帳について
身体障害者認定基準の取り扱いについて一部改訂があり、「身体障害認定要領」に「第11 肝臓機能障害」が追加されました。これにより、平成22年4月より、肝臓機能の著しい低下のある状態について、身体障害者手帳が交付されることになりました。
この対象者に肝臓移植後免疫療法を実施している方が含まれます。
家庭でできる経口補水液の作り方
家庭でできる経口補水液の作り方
肝臓移植した方にとって、脱水はとても危険です。夏場の暑い日やウィルス性胃腸炎などによる嘔吐下痢で、水分が失われた時はすみやかに補給しましょう。家庭で簡単に経口補水液ができます。
薬の名前(種類名・商品名・成分名)
薬の名前(種類名・商品名・成分名)
薬にはいろいろな呼び名があります。種類名・商品名・成分名などがあります。
薬の種類名というのは、薬の役割を示しています。免疫抑制剤、解熱鎮痛剤、抗生剤、整腸剤などです。
薬の商品名というのは、製薬メーカーが名づけた商品の名前です。プログラフ、カロナール、メイアクト、ビオフェルミンなどが商品名です。
薬の成分名というのは、薬のなかで治療に効き目がある主な成分の名前です。タクロリムス、アセトアミノフェン、ビフィズス菌などが成分名です。
例:免疫抑制剤(種類名)のプログラフ(商品名)=タクロリムス(成分名)
解熱鎮痛剤(種類名)のカロナール(商品名)=アセトアミノフェン(成分名)
解熱鎮痛剤(種類名)のアンヒバ(商品名・座薬)=アセトアミノフェン(成分名)
抗生剤(種類名)のメイアクト(商品名)=セフジトレン ピボキシル(成分名)
整腸剤(種類名)のビオフェルミン=ビフィズス菌(成分名)
近隣で街のかかりつけ医を見つけるコツ
近隣で街のかかりつけ医を見つけるコツ
移植したお子さんが、発熱や感染症に罹った時に近隣でかかりつけ医があると心強いです。
・移植手術をした主治医に紹介してもらう
・移植手術をした病院の勤務経験を持つ医師を探す
・移植外科のある大学病院や医療センターの勤務経験を持つ医師を探す
・移植した主治医から紹介状を書いてもらう
・事前に電話で移植した子を診てもらえるか確認する
肝移植について書かれた書籍(小児肝移植)
肝移植について書かれた書籍(小児肝移植)
【こどもの肝移植ハンドブック2015年版】
日本国内で行われている小児の肝臓移植は、現在年間およそ100〜120例と言われております。そのうちの約5割が、国立成育医療研究センターの臓器移植センターで行われております。現在までに成育医療研究センターでは、300例を超える肝臓移植が行われました。現在では世界トップレベルの小児肝移植の施設です。
小児の肝臓移植について、肝臓移植の手術から、術後の生活まで多岐にわたって情報を網羅した「こどもの肝移植ハンドブック2015年版」が、2015年2月に刊行されました。国立成育医療研究センターの臓器移植センターのサイトより、無料でダウンロードできます。
▶【サイト】国立成育医療研究センター臓器移植センター
▶【こどもの肝移植ハンドブック2015年版】
【こどもの肝移植:笠原群生著】
こちらは2007年出版ですが、「小児肝移植」に特化しており、一般の方にも手に入りやすい専門書です。内容も医学生向けな部分はありますが、比較的わかりやすく書かれております。
著者は成育医療研究センターの臓器移植センター長の笠原群生先生です。成育医療研究センターは国内でも数少ない「小児移植」に特化した施設です。臓器移植センターの前身である移植外科が立ち上がったのは2005年ですが、2015年現在、すでに300例を越える手術実績を誇り、年間平均30例を越える移植手術を行なっております。他の医療機関では難しい症例や、希少な難病の移植も数多く手がけているため、非常に経験豊富な医師と医療スタッフによるチーム医療を提供しております。
こどもの肝移植について詳しく知りたい方はお勧めです。
肝移植について書かれた書籍(肝移植の歴史)
肝移植について書かれた書籍(肝移植の歴史)
【生体肝移植:京大チームの挑戦】(後藤正治著・岩波新書)
日本の「肝臓移植の父」と言われる田中紘一先生が率いる京大チームが、どのように生体肝移植に挑戦していったかを書いた書物です。胆道閉鎖症のお子さんに対しての移植についても触れてます。
「裕弥ちゃん1歳 輝け命」~日本初・親から子への肝臓移植(NHK「プロジェクトX制作班」)
こちらは電子書籍です。NHKの番組「プロジェクトX」で放送されました。日本で初めて生体肝臓移植を行った島根医科大学(現・島根大学医学部)の永末直文医師とそのチームの奮闘を書いてます。日本の生体肝臓移植の歴史は、ここから始まりました。