私たちは胆道閉鎖症や肝移植の子どもを持つ母親のグループ(任意団体)です。育児のかたわら、ゆるやかな活動をしております。
胆道閉鎖症はおよそ一万人に一人の割合で生まれてくる原因不明の赤ちゃんの難病です。今までは発見が遅れると、ビタミンK欠乏による出血などで重い障害や命を落とす赤ちゃんが後を絶えませんでした。
2009年夏、胆道閉鎖症を患ったあつねちゃん、ルイちゃんが移植後、治療の甲斐なく、続けて亡くなられました。また同じ頃、胆道閉鎖症の合併症であるビタミンK欠乏症が原因の脳出血で生後二ヶ月の時に亡くなった赤ちゃんの存在を知りました。それを知って、私たち数名の仲間は居ても立ってもいられない気持ちになりました。この病気を知っている親はあまりにも少なく、また母子手帳にもほとんど情報はなかったので、早期発見の重要性をほとんどの親は知りませんでした。
◆あつねママさんのブログー胆道閉鎖症の愛娘の死〜そして新しい命
◆ルイママのブログールイママ通信
◆Sakurafishさんのブログー「守れる子どもの命を守る」
どうにか早期発見はできないものか?この病気の予後をより良くできないものか?と調べていた所、便色カードというツールで、「早期受診・早期発見・早期治療」するキッカケが出来ると知りました。そこで、2009年、主に胆道閉鎖症を始めとする乳幼児肝疾患児の母親達が集まり、「肝ったママ’s」を立ち上げました。私たちの活動は「胆道閉鎖症及び乳幼児肝疾患の早期発見」に重点を置きました。
「肝ったママ’s」は、胆道閉鎖症を始めとする乳幼児肝疾患のお子さんを守るため、そして闘病の過程で「肝っ玉のすわった母ちゃん」となっていった母親たちが、お互いを支えあい、励まし合いながら、ゆるやかに活動しております。
ヨミドクター:肝ったママ’s
2010年に肝ったママ’s内で行った聞き取り調査
私たちは厚労省・国会議員・地方自治体などに「母子手帳への便色カード収載」を訴え、マスコミなどに「胆道閉鎖症」を知ってもらうよう、働きかけました。2012年に厚労省通達により、全国の母子手帳へ「便色カード」が収載されることとなりました。また、胆道閉鎖症についても、インターネットでの情報やメディアによる紹介で、少しずつ妊婦さんや新生児のご両親に病気の存在が知られるようになりました。
しかし、母子手帳への便色カードは収載されたものの、病気自体の記載などは簡単な内容だったため、より胆道閉鎖症について詳しく知ってもらおうとホームページを作成しました。ここでは胆道閉鎖症や乳幼児肝疾患についての病気の知識や治療の情報、患児を育児する上でのお役立ち情報などを発信しております。
<新聞記事>
◆つなごう医療 中日メディカルサイト◆
胆道閉鎖症の早期発見訴え 生後2カ月以内の治療が重要
母子手帳に「うんちの色」 胆道閉鎖症早期発見で
2014年3月より、ロゴを一新しました。
青色はパパ、ピンク色はママ、パパとママが手を繋いで、胆道閉鎖症や乳幼児肝疾患の赤ちゃんをポケットの中で守る意味合いがあります。「SAVE THE CHILDREN'S LIVER & LIFE」は子ども達の肝臓とその生活を守るという私達の願いです。グリーンリボンは、これらの病気の治療方法の一つである、移植医療のシンボルを表しています。
そして、私達はこれからも胆道閉鎖症及び乳幼児肝疾患の「早期発見・早期治療」のために、様々な活動を続けていきたいと思っております。
肝ったママ’sでは、2014年3月現在、年会費を募ったりしておりません。会員も入会手続きなどではなく、「ただこれからの胆道閉鎖症の赤ちゃんのために何かしたい」という思いの方が、いろんな形で協力してます。ご自身の体験談を話してくれたり、生活の上で過ごしている経験からアドバイスをしていただいたり、調べたり主治医に聞いた情報を分かち合ったり、そういう無形の協力で活動しております。「一人だけど独りではない」ということを、mixiやインターネットなどを通して、ゆるくつながっております。